理論研究と実用研究

SIGMOD界隈の論文をサーベイしていたら、偶然にも興味深いスライドに遭遇しました。

このスライドでは、Google研究部門のヘッドを務めながら今なおも積極的に論文を寄稿しているM.Henzinger女史を中心にとりあげながら、理論研究の実用化成功例(失敗例)や、理論研究者と実用研究者の理想的な協力体制についてまとめています。

内容の肝はいかに理論→実験→理論→実験....→実用のサイクルを築くか、ということ。理論で背伸びしすぎると(HWスペック限界その他もろもろの理由で)実用化が遠のく一方、背伸びしないと学会で評価されないというジレンマを永遠に抱える以上、理論屋さんと応用のプロをどう結びつけるかがいつの時代も最重要課題なのですが、”理論が応用分野を育て、応用で成功した人がまた理論に戻ってきてよい循環が始まる”という論法はなかなかに新鮮でした。

そんなわけで情報爆発時代の研究実用化の成功例と失敗例、うまくまとめれば良書になる予感がします。誰か書いてくれないかな。。。